Digital Photo Professional と Photoshopの違い

dpp001キャノンの一眼レフデジカメを買うとDigital Photo Professionalというソフトウェアがついてくる。これPhotoshopと同じように使えるように見えるのだが、アプローチが全く異なる。

Photoshopは、RAWデータを一度画像にしてから編集する。しかしDigital Photo ProfessionalはRAWデータをそのままに「解釈」を変えることで画像の見せ方を変えている。だから画像データは劣化しないというのがふれこみだ。普段はカメラが自動でやる変換作業(これを現像という)が手動でできるのだ。

dpp002「解釈」には2通りある。一つはDigital Photo Professionalで作れる「レシピ」ファイルだ。一度レシピを作ると、他の画像も同じように処理ができる。もう一つはPicture Style Editorで作るピクチャースタイルだ。カメラさえ対応していればカメラにも転送ができるそうだ。Picture Style Editorで作ったスタイルはDigital Photo Professionalでも使える。RAWタブに「参照」というボタンがあるので、これを押すと好きなプロファイルが選択できる。事前にいくつか作っておけばボタン一つで好きな現像ができるのだ。

もちろんPhotoshopでも似たようなことができるが、こちらは作業手順をアクションにまとめてスクリプトとして保存することになる。アクションは作業の自動化を意図したものなので、Digital Photo Professionalとは概念が異なる。なおPhotoshopでも調整レイヤーという機能を使えば、元ファイルを変化させることなく画像の色合いなどが変えられる。

いっけん、Digital Photo Professionalのほうが使い勝手が良さそうだが、そうとも言い切れない。Photoshopにはレイヤー機能がある。レイヤーには様々な使い方がある。選択範囲ごとに違った濃淡を付けたり、画像を重ね合わせたりできる。Digital Photo Professionalにはレイヤーの概念はないので、一つの写真全体のバランスを整えるためだけにしか使えない。

またPhotoshopのツールは縦に細長くまとまっており、トーンカーブなどは独立した画面になっていてその都度呼び出す。これはマッキントッシュの画面スペースが640×480しかなかった頃の名残だ。比較的狭い画面でも効率よく画像処理ができるように設計されているのだ。一方、Digital Photo Professionalは一つの画面でトーンカーブなどを触りつつ大きく引き延ばした写真のできあがりを見るのが難しい。できれば2画面欲しいと思うのではないだろうか。

常にRAWを扱っており、これを整理しつつ現像処理もしたいという人にとっては圧倒的に便利なのはDigital Photo Professionalだろう。AdobeのLightroomを使うという人も多いそうだ。一方、写真をバナーにしたりレイアウトするのにはPhotoshopを使ったほうが良さそうである。なお付属ツールのなかにはImage Browser EXというプログラムがあり、こちらはファイルの整理をしつつJPEGのレタッチができる。

Digital Photo ProfessionalにはHDR写真を作れる機能がある。露出を変えた写真から一枚の写真を作ってくれる。三脚を使っても位置がすこしづつずれるのだがそれも補正してくれる。ただし細かな調整はできないので、出来上がりはプログラム任せとなる。いくつか窓の外の景色と室内の暗さが両立しなかった写真のサンプルを添付する。

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