パキラの葉が黄色くなる

パキラの葉が黄色くなるのは成長が再開する証。

CIMG4543
黄変したパキラの葉っぱ
  • 寒さが緩むころにパキラの葉が黄色くなるのは成長の証なので心配いらない
  • タイミングよく肥料をやると立派に成長する
  • 効果がすぐに実感したい場合はハイポネックスを持続的に効果が欲しい場合はプロミックを入手しておこう

ハイポネックスをAmazonで

プロミックをAmazonで

土が古くなったパキラはたまにマグネシウム不足などで全体が黄色くなることがある。この場合は土にマグァンプを混ぜ込むかハイポネックスなどを追肥しよう。


幹が健康なパキラの葉っぱが黄色くなったということは成長期が始まったということである。古い葉を落として新しい葉が展開する。

早めにハイポネックス原液などの液肥やプロミックなどの置き肥を買っておこう。マメに世話をしたい人は量が調整できるハイポネックスが良いが、放置しがちという人はプロミックの方が便利だ。

害虫を持ち込みたくない人はセラミスという人工用土が便利だ。少し割高だが管理がしやすくコバエ対策ができる。


肥料を適切にやって管理すると伸びた枝を挿木にして簡単に増やすことができる。セラミスを使ったパキラの挿木の作り方については別途ページを準備した。

目次


健康なパキラなら葉っぱが落ちたとしても病気になったというわけではない。逆に心配になって植え替えなどをすると調子を崩すこともある。

幹や枝を押しても固いままならそのまま放置したほうがいい。パキラは移植には耐えるがあまりいじりすぎるとかえって調子が崩れることがある。

このページの写真も葉っぱが黄色くなっているものがある。冬から春先のものが多い。これを見るとどうしても「あれ何か悪いことをしたのでは?」と思ってしまう。

病気のパキラの見極め方は簡単だ。

  • 健康なパキラは黄変がはじまってからしばらくすると新しい葉っぱが展開してくる。場合によってはハイポネックスのような即効性のある肥料をやるといい。健康なパキラの様子はコチラ
  • 病気のパキラは黄変だけが広がる。この場合は水やりを控えなければならない。病気の原因は水のやりすぎだからだ。病気のパキラの対応はコチラ

ハイポネックスのやり方については別のページを作った。そんなに早く大きく育てなくてもいいと言う人はプロミックという選択肢もある。

置いておくだけなので忙しい人にも簡単だ

健康なパキラ

「病気ではない」などと言われても「目の前で葉っぱが黄色になっているのだから何かしなければ」と思うかもしれない。この場合、どんな感じに育つのかが実感できれば安心できるだろう。

春ごろに葉っぱが黄色くなった「黄変株」のその後を見てゆこう。

成長が見込める株であれば春先に下の方にある葉が黄色くなる。そして、梅雨の時期までに大きくなるようだ。これが7月初頭のパキラの様子である。下の方にあった少し貧弱な葉が落ちて立派な葉が育っている様子がわかる。

今回はリセットせずに育てたためにかなり扱いにくいサイズになった。転倒も怖いので重めの化粧鉢に入れて部屋の角に移動させた。高さが80cmくらいになっていて見応えがある。

適切に肥料をやるとこれまでより一段と分厚く大きな葉っぱが展開する。

直射日光が当たらないがそれほど暗くならないくらいの部屋の隅でも十分に育つ。

黄変はむしろパキラが順調に育っている証しだ。新しい葉が展開して新陳代謝している証拠だからである。

今回は根に土を残したまま周りをセラミスで覆ってきれいにした。室内用だと見栄えがよいしコバエの発生なども防げる。

今回は固形肥料のプロミックで育てた。液体肥料のハイポネックスをやると大きくなりすぎて困る。

数年経った2023年秋の状況はこんな感じである。放置したためにむしろ大きくなりすぎている。

大株になるほど黄変は少なくなる。ポイントになるのは枝の太さのようだ。


同じ2023年の秋に撮影した挿木株の様子がこちら。上には葉が出ているので枯れることはないだろうがこうなるとちょっと「なんとかしなければ」と思う人も出てくるかもしれない。

日当たりがいいところには置いてあるが幹に蓄積できる栄養は少ないのだろう。このまま育てると最初は下葉が少ない状態になってしまうのかもしれない。

2023/10/20
2023/10/20

植え替えと肥料は暖かくなってから

植え替えを繰り返すと根が疲弊して栄養が取れなくなる。寒くなる前に植え替えても根が回復しない状態でひと冬を過ごすことになるわけだ。すると、成長を再開するときに古い葉っぱを使って成長しようとするのかもしれない。植え替えをしても直ちに枯れるということはないのだができれば最低限にして根の成長を促したい。

一回植えたら最低限半年から1年ほど同じ土で馴染ませつつ適切に肥料を与えてやると元気に育つ。

こまめに栄養を調整したい人には液肥という選択肢も

パキラの徒長(とちょう)

徒長したパキラ

プロミックなどの肥料は置いておくとおまじないという感じなのだが、肥料をやらないで日陰に放置しておくとこういう姿になることがある。枯れはしないのだが枝分かれもしない。かなりみすぼらしい。

この場合、成長が始まってから長く伸びた茎を取ると新しい茎が伸びてくる。徒長の場合は植え替えは必要はない。枝が伸びているということは根は健康だからである。

幹の硬さはチェックしたほうがいい。幹を押してみて軟らかくなっていたら枯れかけている可能性が高い。そのまま水やりを控えて回復を待ったほうがいいだろう。日が当たらない場所で日向と同じだけ水やりをしていると知らずしらずのうちに水を多くやってしまうのだ。

100均の土を使ってみたのだがコバエの原因になった。また、肥料の熟成が終わっておらず虫の卵などが処理しきれていない場合も多いという。少し高くてもホームセンターか園芸専門店で手に入れた方がいいと思う。

重いのが嫌という人はやはりAmazonが便利だ。赤玉土植物用培養土でも十分に育つが、それでも部屋の中に土を入れたくない人はセラミスがいい。

成長不足によるパキラの黄変

パキラが黄変するのは成長のサインであることが多いがもちろんそうでない場合もある。

例えば100円均一で買ってきたパキラは根が全くない状態で上の方に葉っぱが展開している場合がある。ちょっと特殊なものなので別のページを作って植え替え方法を考えてみた。

特に間違ったことをしているわけでもないのにパキラの黄変が進む場合もある。土の中のマグネシウム成分(いわゆる苦土)が足りないと葉が黄色くなることがあるのだという。葉っぱを健康に保つための栄養が足りないのだ。

全体が黄色くなりなおかつ成長もしないならマグネシウムが豊富なマグァンプなどの肥料を少しだけ混ぜてもよいかもしれない。マグァンプは微小な成分の入った特別の肥料だ。だが感覚としては適正な大きさで育てている限り肥料はそれほどいらない気がする。特別な肥料ではなく液肥や置き肥で十分だろう。

おそらくそれよりも環境をチェックした方がいい。

  1. 日陰に置いてありなおかつ土が乾く前に水をやっていた → 水のやり過ぎ
  2. 幹がかたくひきしまっている→幹の養分で新しい葉が育つ。水やりを控えて様子を見よう。
  3. 幹が細いか柔らかい → そのまま枯れてしまう可能性も高いが水をやり過ぎても根が腐っていると水が吸収できない。この場合は水やりを控えて半日陰か目が届くところで一週間から1ヶ月ほどほど経過観察をする。
  4. 日光が当たるのになぜか黄変が進んでいる → 根に問題があるのかもしれない。暖かくなるのを待って土の中を見てみた方がいい。おそらく根の状態はそれほど良くないはずなのでそっと掘り起こして様子を観察しよう。

ただし急激に変化させると環境についてゆけなくなってしまうので徐々に場所を変えるのがいいだろう。

ダイソーなどで売っている株は管理しにくい

ダイソーなどで売っている小さなパキラは幹に栄養分がない。また葉が少ないと蒸散も少ないので水やりが過多になってしまう。この場合は様子を見てダメなら見切りをつけた方がいい。次に育てるときには手元に置いて様子を観察しながら「土が乾いたら水をやる」という習慣を徹底しよう。

幹が太い株はそれほど心配しなくてもいい。環境さえ整えばそれなりに回復するはずである。極端な場合、全部の幹を落としても新しい葉が展開する。

パキラのリセット

リセットしたパキラ

パキラは放置すればするほど元気に育つ。だが、大きくなりすぎてしまうという難点もある。

あまり大きくしたくないのであれば時々植え替えたりして根をいじめたほうがいい。鉢は小さくても大丈夫だが大きくなりすぎると転倒の危険も出てくる。また早く乾燥するので水やりの頻度も上がるだろう。

リセットに成功したパキラ

リセットに成功すると短いままで葉っぱをきれいに展開して扱いやすいサイズになる。

パキラは育てやすい植物だが心配になって水をやり過ぎたり植え替えを繰り返すと却って体力が落ちて枯れてしまったりする。春先の状態を写真撮影した上で数ヶ月放置して経過を見たほうが良いのではないかと経験上は思う。

いったん育ち方の癖を覚えたら、あとは扱いやすいサイズにして管理するのが良い。丈夫な植物なので10年20年といった単位で長く楽しむことができる。

2022年のパキラ

2022年春先のパキラの状態がこちらだ。三日連続であったかい日が続いているが2月の中旬はかなり寒い時期も多かった。あまり通気性の良くない化粧鉢に最低限の土をつけてあとはセラミスで隙間を埋めている。

毎年おなじみの光景。この葉っぱはやがて黄色くなって落ちてしまう。
だが別のところを見ると新しい枝が伸びはじめている。
枝は2本ある。こちらも旺盛に成長している。

思い切ってリセットしたらパキラが3つに増えた……

パキラは幹が硬く保たれている限りかなり乱暴に扱っても大丈夫だ。茎を切ってセラミスに刺しておくだけでミニ観葉を増やすことができる。

そんな簡単に育てられるの?と思うかもしれない。「そろそろ大きくなりすぎた株をどうにかしないと」と考えた時に実際に作ったものを見てみよう。

ちなみにビンの底には穴は空いておらず根腐れ防止剤(ソフトシリカ・ミリオンAなどが有名だ)も入っていない。

A株 枝のみを刺したもの 2022年9月の状況

途中の剪定枝をそのまま余ったセラミスに刺しておいたもの。1ヶ月くらいで小さな葉っぱが展開した。

作り方というほどの作り方はなく、単にセラミスに刺しておくだけだった。あとは色が薄くなってきたら水を足すだけだ。

A株 枝のみを刺したもの 2023年秋の状況

順調に成長を続けているが、2022年の秋に出て成長を支えていた葉は黄色くなり役割を終えようとしている。この間セラミスプロミックという組み合わせで育ってていて乾いたら水をやっていた。ガラス瓶なので水が切れるとセラミスの色が変わるので管理がしやすい。

B株 枝付きの枝 2022年秋

もう一つ葉っぱ付きのものも作ってみた。コチラは大きいので少し大きめのパスタソースの瓶に入れておく。バランスが悪く倒れてしまう可能性があるため瓶の重みが必要だった。

2022年9月末に、水で湿らせたセラミスに枝先を入れた。秋になり成長はしなくなっていたが枯れることはなかった。

2023年2月の中旬ごろから黄変が始まった。成長が始まったものと思われる。

プロミックを2錠入れた。2023年4月になり根が確認できた。水の逃げ場がないために根っこが上の方に上がってきていることがわかる。ちょとと過湿気味に育ててしまったのだが根っこは空気を求めて上に上がってゆくことがわかる。セラミスで育てているとこのように根っこの状態が外から分かるようになる。

また葉柄に蜜がついている様子も確認できる。まだ葉っぱは展開していないが無事に根付いたようだ。

B株 枝付きの枝 2023年秋の状態

1年経過してどうなったか。こちらは日陰に置いておいたのだが枝が少し長いこともあって黄変はしかなかった。結果的に枝に蓄えた栄養によって維持できる葉っぱの量が変わってくるということなのかもしれない。

セラミスは一袋持っておくと気軽に色々なミニ観葉を作ることができてコスパがいい。例えば庭のアイビー(ヘデラ)を刈り込んだあとセラミスに入れておくとこんな感じに展開する。ただし万能というわけではないようだ。ミントなどシソ系の植物はセラミスではうまく育たなかった。

ダイソーで買ったポトスもこの通りセラミス栽培で元気に育つ。蒸散度合いに従って水を時々入れるだけなので忙しい人でも手間なしで観葉植物を楽しむことができるだろう。用土としては少し高いのが難点だが洗って再利用できるのでダイソーあたりで安い観葉植物を買ってきても手軽に育てることができるという利点がある。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です