概要

Nikon Coolpix P300を3,000円で購入した。ダイヤルが甘いということでジャンク扱いになっていたのだが触ったところ不都合は感じなかった。
このデジカメを買ったのは「レンズが明るい」という評判を聞いていたからである。F1.8ということで「後ろボケするかもしれない」と思って買ったのだが、後ろボケは作れなかった。
だがレンズが明るいことが実感できる出来事もあった。その後このカメラは持ち運び用のコンデジになった。コンパクトで気軽に写真が撮影できるうえに少々暗い場所でも構わずに写真撮影ができるからである。
明るいレンズが作る「デジカメってこんなもんだろう」を覆すディテール

最近、晴れた日は一眼レフを使っているのだが曇りや雨の日はコンデジを持って出かけることがある。一眼レフはどうしても三脚が必要になるのだがこれを持ち運ぶのが不便だからだ。
だが、暗い上に屋根のあるところで撮影すると大体こんな感じになる。まあ、暗いところではディテールが潰れる上に画像も荒れているのだが「まあ、コンデジだしこんなもんだろう」と思っていた。
ところが同じ場所を同じ条件で撮影して驚いた。ディテールの出具合が違うのだ。明るくくっきりしている。特に明るい日に撮影したわけではない。ほぼ同じ条件である。

Coolpix P300は一眼レフカメラを持っている人がセカンドカメラとして持ってもいいようにという想定で作られているそうだ。コンパクトな作りでバッグにも収まるし設定を自由に変えることができる。つまり普段一眼レフカメラで細かく設定をする人に向けて作られている。
この写真はF値を一番明るいF1.8に固定する「Aモード」で撮影している。普通のコンデジにはない設定である。もちろんEXILIMにはこういう設定はない。普通のコンデジはその代わりに細かなシーンモードを搭載している。カメラの性能を色彩などでカバーしている。
ただし後ろボケは作れない

このように明るくてくっきりした写真が撮影できるCoolpix P300なのだが、センサーサイズが小さいのでF値が小さくても後ろをボカすことはできない。後ろまでくっきり写ってしまう。
全体をくっきりと撮影したいなら、これは間違いなくいいことである。ただ全体があまりにもはっきりと写ってしまうので背景を整理してやらないとメリハリのない写真になってしまう。
Nikonの高級コンデジということで当時の発売価格は39,000円程度だったようだ。CANONのPowershotの対抗として位置付けられることが多い。
スペックはあっさりめ
このカメラを長年使っていていいなと思った点がある。スペックがあっさり目で変なお任せメニューみたいなものがあまりないのだ。とにかく自分が好きな設定で気軽に写真が撮影したいという目的に特化している。この辺りも気に入っている。
あまりにも多機能にするとメニューを覚えるだけでも大変で結局使わないということになりかねない。手持ちのカメラだとLUMIX GF-2がそんな感じである。だがこのカメラにはそういったところがないのが気に入っている。
ただニコンは(少なくともMacに関しては)ソフトウェア作りはあまり得意ではないらしい。カメラ画像の取り込みは標準のものを使った方がスムーズだ。
基本的なスペックをオフィシャルサイトから見てみよう。
基本スペック
- 有効画素数:12.2メガピクセル
- 撮像素子:1/2.3型原色CMOS、総画素数12.75メガピクセル
- モニター:広視野角3型TFT液晶、反射防止コート付き、約92万ドット、輝度調節機能付き(5段階)
動画撮影
- HD 1080p:1920 × 1080/30 fps
- HD 1080p:1920 × 1080/30 fps
- HD 720p:1280 × 720/30 fps
- VGA:640 × 480/30 fps
- HS動画[HS 120 fps(640 × 480)
- HS 60 fps(1280 × 720)
- HS 15 fps(1920 × 1080)
ビデオも撮影してみたのだが手ぶれ補正はあまりうまく働かないようだった。
その他
端子は標準的なものでMacと接続すると簡単に画像が取り出せる。端子はオーディオビデオ出力/デジタル端子(USB)とHDMIミニ端子(HDMI出力)だ。実はこれがこのカメラのもう一つのメリットだ。
標準的に手に入るUSBのケーブルを使って接続しておけば充電もやってくれる。普通のカメラは電池を使い切ると専用のアダプターで電池の充電をするのだがこのカメラはMac(まあWindowsでもいいのだが)に接続しているだけで充電までやってくれるのである。一応純正品にはUC-E6という型番が付いておりAmazonには互換品もたくさん出ている。