保管場所に雨が入り込み左だけが退色してしまったスエード靴がある。靴自体はまだまだ使えそうだったので補色してみることにした。素人修理なので使えるようにはならないだろうと思ったのだが、意外ときれいな仕上がりになる。定期的(だいたい3ヶ月に一度程度)に補色する必要はあるのだが捨てるつもりの靴があれば試してみてもいいかもしれない。
今回見つけたのはFAMACO(ファマコ)という会社の補色剤である。「カラーダイムリキッド」という名前がついている。マジックペンのように使うことができるという。
そんなに上手くゆくのだろうか?と思ったのだが1,000円くらいなので失敗してもいいやと思いやってみることにした。YouTubeビデオを見てもらうとわかりやすいのだが最初の段階では左右で色が違っているのがよくわかる。肉眼で見るとさらに違いが目立つ。また色抜けしていない方にも所々白化している。
FAMACOスエード用保革・補色 スエードカラーダイムリキッド

FAMACOスエード用保革・補色 スエードカラーダイムリキッドの使い方は簡単だ。容器にスポンジがついているので靴に押し付けてゆくだけである。
スプレータイプは換気に気を使いそうだし、スプレー缶を捨てるのは面倒だ。カラーマーカータイプだとそのような面倒は一切ない。
最初は色ムラが気になったのだが数時間乾かしてから再度着色したらかなりマシになった。ポイントはブラッシングをきちんとやることだ。これでぱっと見には後から着色したとはわからない程度にまで改善した。
一般に「スエードはお手入れが肝心だし退色したら元には戻らない」と言われる。だが捨てるくらいなら試してみるといいと思う。FAMACOは思っているよりはずっと簡単にスエードのお手入れができる。
写真撮影したり近くでよく見たりすると違いがわかるので神経質な人は満足できないかもしれない。だが、ぱっと見にはわからない程度のレベルには補修ができる。
ただし数ヶ月使っているとまた退色が出てくる。定期的にお手入れすると良いだろう。
シューズドクターNでかかとのすり減り修理

退色を修理するついでにかかとを埋めることにした。こちらは二度目である。シューズドクターNはゴムよりは柔らかいのでおそらく1年は持たないと思う。本格的に修理したいなら専門の靴修理店に持って行った方がいい。100均一の商品も試してみたが、こちらはクギが飛び出してしまい却って危ないなあと思った。
使い方自体は簡単だし値段も高くない。付属のプラスチックガイドを使ってパテを埋めてゆくだけである。減り方にもよると思うのだが3/4程度を使い切ってしまった。
半日乾かしてガードを外して見たところ「ちょっと段差が気になるなあ」というところがあった。紙やすりなどではきれいにならないのでカッターなどで削ることになる。
今はツヤツヤなのだが、実際に履いているうちに馴染んでくるはずである。
しかしながらやはりここまでひどくなってしまうとソールごと入れ替えた方がいい。ちょっとすり減った程度のものであればシューズドクターNで十分である。虫歯と一緒でできればすり減りが少ないうちに直しておくのが良いのかもしれない。