パキラの挿木を成功させるには

パキラは育てていると大きくなりすぎることがある。室内で管理するにはちょっと邪魔になる。ここで枝を切るとそのまま挿木として利用できる。このパキラの挿木を成功させるには清潔な用土を使う必要がある。そこで室内用の人工用土であるセラミスを使って管理することにした。セラミスそのものには栄養がないのであまり長くは持たないような気がするのだがなかには2年ほどこのまま育っているものもある。

成功したパキラの挿木

パキラは簡単に育てることができるのだが大きくなり過ぎてしまうという難点がある。さらに幹の下の方がスカスカになる。形を整えるためには定期的に枝を切り戻してやるといい。健康な幹が残っていれば自然と新しい茎と葉が展開してくる。なお「こんなに順調に育っていない」と言う人もいるかもしれない。パキラは一度植えたらできるだけそのままにしておいた方がいい。調子が悪いからといって植え替えなどをやりすぎると元気がなくなることがあるのだ。

ではどうすると挿木の成功率を高めることができるのだろうか。

ポイントはいくつかある。まず時期は重要なようだ。これから寒くなると言う時期に植え替えをする時には葉っぱは落として茎だけにした方がいい。葉っぱがついているものを作りたい場合は(その方が事後の成長が早い)暖かい時期に切り戻しを行うようにしたい。

さらに清潔な用土を使うといい。ここでお勧めしたいのがセラミスである。セラミスは人工用土であり虫が湧きにくく雑菌も繁殖しにくいという利点がある。つまり室内で育てるのに向いた用土だ。

挿木の時期にもよるのだが秋から冬に向けて挿木をすると葉っぱが展開しないままになる可能性がある。ガラス瓶に入れておくと出根した様子が観察できる。これが初心者に向いているのだ。

ガラス瓶に根が展開しているのが見える

葉っぱが十分にあれば新しい葉は展開しない。だが幹の色が緑色のままであれば心配はいらない。暖かくなるとまず幹にミツが湧く。そして、自然に葉っぱが展開してくる。環境は日の当たるところでも日陰でもいいようだ。

なぜか2月なのに蜜が湧き新芽が展開している

容器に穴を開けなくてもいいのか?と思うかもしれない。実は容器に穴を開けなくても大丈夫である。底に少し水が貯まるくらいでも構わない。根が空気を求めて上に上がってくる。だからそれほど神経質になることはない。

気になる肥料だがあってもなくても構わないようである。

まず、最初の年は2つの挿木を作った。

大きい方はプロミックを入れておいた。プロミックは錠剤なので管理が簡単である。壊れたら終わりなのでまた置いてやればいい。セラミスには観葉植物専用のものもあるが特に専門のものは使わなくてもいいようだ。また底がない容器を使っているからと言ってミリオンAを入れる必要もない。セラミスは形こそ水耕栽培用のハイドロボールに似ているが使い方は異なっている。セラミスの方が管理は簡単である。小さい方はダメもとだったのでそのまま刺しておいた。いつ枯れるのかと思っていたのだが、次の年の春(5月ごろ)になってひょっこりと新芽が展開しそれなりの仕上がりになった。

期待していなかった一本刺しのパキラだが忘れた頃に新芽が出た

ここでパキラの挿木なんか簡単だ!と思ったのだが、意外とそうでもなかった。次の年には2つの枝を切った。一つは枝だけになりもう一つは葉っぱを全てつけておいた。枝だけをつけておいた方は2月ごろに新芽を展開したがまだ根はついていない状態だ。さらに葉っぱをつけたまま放置していた方は葉っぱが全て落ちてしまった。まだ再生は可能だと思うのだが枝に元気がなくなってしまったのでそのまま廃棄した。自信がない場合には丈夫そうな茎を選んで葉っぱは全部取ってしまった方がいいのかもしれない。


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